空気の乾燥する季節になると発症しやすい「乾燥肌」。痒みなどがひどいと、勉強や仕事への集中力も半減してしまいますね。
塗り薬やこまめなスキンケアもいいのですが、漢方薬にも乾燥肌を改善する作用があることをご存知でしょうか?体の内側から肌を変えるという「漢方薬」。
乾燥肌にどのように効果があるのでしょうか。
目次
漢方の世界からみる「乾燥肌」
乾燥肌が外的な要因だけでなく、血行不良など体の内側にも原因があることが一般的に知られています。特に漢方の世界では「皮膚は内臓の鏡」とまで言われていて、体の内側を改善すれば乾燥肌も改善するという考えがあります。
とはいえ、乾燥肌の原因となるものは人によって色々な違いがありますから、症状にあわせた漢方の組み合わせを考えなければなりません。
乾燥肌におすすめの漢方薬ってどんなものがあるの?
漢方薬には色々な種類があり、効果が強く即効性があるもの、効果は弱いけどジンワリと効くものなどがあります。個人の体質や症状によって、色々な漢方を配合する「オーダーメイド」ができるのが大きな魅力です。
当帰飲子(とうきいんし)
「当帰飲子」には10種類の生薬が配合されています。血のめぐり(=血行)を良くしてくれるので、肌にしっかりと栄養分や水分を届けられるようになります。乾燥肌のかゆみ・慢性的な湿疹にも効果が期待できます。
高齢者やあまり体力のない人でも安心して飲める漢方です。
温清飲(うんせいいん)
「温清飲」は乾燥を同時にほてってしまうという症状があるアトピー性皮膚炎や湿疹に効果的な漢方です。血液の循環が良くなるので、イライラしがちな方、のぼせのある方にオススメです。
胃腸の弱い方にはおすすめできません。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
「当帰芍薬散」は女性に良く処方される漢方薬です。血行が良くなるので、冷え性や肩こり・めまい・貧血・むくみなどに効果が見られます。ホルモンバランスを整えてくれる働きもあるので、肌荒れやにきびの治療にも使われます。
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
「十全大補湯」は手術の後などの体が弱っている時にオススメの漢方薬です。体力がわかず、常に疲労感があるような方の体力を補ってくれます。冷え性・貧血・疲労衰弱などにも効果が見られます。
どんな漢方が自分に合っているのか、というのは漢方を取り扱っている薬局の薬剤師さんが一緒になって考えてくれます。
自分の症状や改善したいこと、を一度相談してみてください。きっとあなたの症状に合う漢方を処方してくれます。